演劇でしか表現できない面白さを追及する劇団 絶対安全ピン

ごあいさつ、或いはバカの言い訳

そもそもの思いつきは、4年前に「一人芝居スターウォーズ」のニュースをネット上で見つけたことに始まる。
チャールズ・ロスというS・Wフリークの役者が、S・W三部作(エピソードⅣ~Ⅵ)を一人で演じきるという。その一人芝居が、オフ・ブロードウェイでヒットし、ジョージ・ルーカス監督の公認になっているという。(Youtubeで「one man starwars」で検索すると出て来る)

なんというか、「ついに出たか」という感じを受けた。彼は私と同年代。そういうもので育った世代が、そういうものを表現する、いわば「まんま、やる」感じ。ありそうで、なかったが、すごくありそうなもの。
一人芝居、というのもよく分かる。なぜなら、子供の時からS・Wのビデオを何百回も繰り返し観ていた彼は、その時「一人」だったろうから。

今さら言うのもなんだが、ある年代から下の世代は、TVとビデオとマンガとゲームが育ての親であり、教師であり、友人である。それらは会話の話題を提供するコミュニケーションツールである以上に、一人きりで向かい合うメディアである。だから俳優チャールズ・ロスにとってS・Wが「一人芝居」になるのは、必然なのである。

そこで私は直感した。「日本でも同じことをやる奴が出て来る、しかもガンダムで」と。なぜ「ガンダム」と思ったかは、もちろんニュータイプの直感である。とりあえず私は心の底から「ガンダム一人芝居」を観たいと思った。
ところが2年待っても3年待っても、誰もやってくれないのである。
ついに我慢できず、自分でやることにした。
今では「思っててもやらない」ことがあるのだと悟った。
そしてそれを本当にやる奴はバカだ、ということも。

絶対安全ピン 黒田圭